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Martha Argerich: The Collection, Vol. 2 - The Concerto RecordingsMartha Argerich: The Collection, Vol. 2 - The Concerto Recordings
(2009/08/18)
Ludwig van Beethoven、

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好きなピアニスト3人には確実に入る、アルゲリッチ。とにかくうまい。技術的なところだけじゃなくて、情感表現などを含めて、あらゆる意味でうまい。まさに天才肌。しかも弾き方が男っぽくてかっこいい。なまめかしい、なよなよとした演奏は嫌いなんだよね…。かといって中村紘子のように鍵盤を雑に叩くようなこともしない。音の粒がそろったフォルテシモを出せるのがアルゲリッチ。そしてピアニシモは本人の気性からは想像できないほど繊細で、とにかく美しい。

このタイトルは、アルゲリッチがDGに残した協奏曲の録音をまとめた7枚組BOXセット。個人的にアルゲリッチはソロも素晴らしいけれど、協奏曲でその才能が最も発揮されているように思える。ピアノというたった1台の楽器が何十人というオーケストラを相手に戦いを挑み、翻弄し、そして時にあま〜く溶け合う感じ。そう、アルゲリッチは「魔性の」ピアニストだ。どの演奏も素晴らしいけれど、DGデビュー時に録音されたアバドとのラヴェルが特に素晴らしい!!!!

第1弾のソロ音源集も素晴らしいので、未聴の方は併せて是非。それにしても若い頃のアルゲリッチって美人だったんだなぁ…。

これはチャイコフスキーのピアコン1番3楽章の映像。
めちゃくちゃかっこいい〜!!!
こんな風に弾けたら爽快だろうなぁ!


 
めちゃくちゃ間があいちゃった…。
継続が苦手な性格は相変わらず。

First LoveFirst Love
(2009/09/02)
エミー・ザ・グレイト

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香港生まれ、イギリス育ちというエミー・ザ・グレイト。ファットボーイ・スリムことノーマン・クックの別プロジェクトBPA(The Brighton Port Authority)にゲスト・ボーカルで参加してた娘。ちなみにこの名前は芸名。

日本デビュー盤となるこのアルバムが良い。何がいいのかってまずビジュアルが可愛い。生粋のイギリス人女性ほどキツイ感じじゃなくて(イギリス人女性=ビクトリア・ベッカム、キーラ・
ナイトレイ、ケイト・モス、リリー・アレンなイメージ)、アジアの血が入ってるせいか小動物的な可愛らしさがある。まぁ記事とか読んでると中身は強そうだけど、まぁそれはご愛敬。

そして楽曲。なんてことないフォーキーなサウンドなんだけど、飽きがこない。シンガー・ソングライターってそれが結構重要な気がする。部屋でずっと流してるのが気持ちいい感じ。タイトル曲「First Love」はレナード・コーエンの名曲「ハレルヤ」をオマージュした楽曲なんだけど、これもまたうまく織り込んでるんだよね。

Emmy the Great -First Love-




それにしても「ハレルヤ」ってほんと名曲だなぁ。ルーファスのカバーなんかももちろんいいけど、本家本元の「ハレルヤ」は心が震えるほど素晴らしい。レナード・コーエンのライブ盤は必聴!!

なんと9曲も収録されている日本盤のボーナストラックには、Pixiesのカバー「Where is my mind?」やASHのカバー「Burn Baby Burn」なんかがあって、これもまた秀逸。今後も目が離せないエミーちゃんです。

朝霧行く方は見てくるというか、聴いてきてはいかが?芝生に寝転がりながら聴いたら気持ちいいと思う。
 
Riceboy SleepsRiceboy Sleeps
(2009/07/21)
Jonsi & Alex

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フジロック後遺症がひどくてだいぶ空いてしまいましたが…。「にっぱち」という通ビッグタイトルのりリリースが少ない8月です。これは7月にひっそりリリースされたタイトルですが。

見る人が見ればアートワークで分かる、Sigur Rosのボーカルのソロアルバム。というか、正確にはJonsi & Alexという名義なので、ソロプロジェクト。アレックスって誰よ!?ってな話になるんですが、このジャケットを含め、『Takk』以降のSigur Rosのアートワークを手掛けている人。んでもって、Jonsiの恋人。(Jonsiがゲイであることは、周知の事実)

というわけで、恋人同士が作った非常にPersonalなアルバムなわけだけど、そこから聴こえてくる音も非常にPersonal。Sigur Rosの楽曲にも参加しているAmiinaが弦楽器として参加しているし、レコーディングもレイキャビックで行われてるし、根本的には初期Sigur Rosの音楽となんら変わりない。違うのは、Jonsiが歌っていないということ。そこなのかもしれない、Sigur Rosの音楽に比べてすごーくPersonalに感じるのは。「僕たち、言葉を交わさなくても以心伝心だよ」と言わんばかりの世界観。

一見暖かそうなのにどこかひんやりとしていて、近くにあるようでいて、触ろうと手をのばすと掴めない、霧のような音楽。人がいざ死ぬというとき、走馬灯のように美しかった記憶を思い出すのなら、後ろに流れているのはこんな音楽なのかもしれない。色あせたアルバムのようなジャケットのアートワークも含め、大切にとっておきたい1枚。

近年のSigur Rosを聴いてると、それなりに知名度があるバンドとして新たなことに挑戦したいという想いから来る、りきみのようなものを感じてしまうのだけれど、ソロプロジェクトということでいい意味で力が抜けている。 ってことで、近年のSigur Rosが好きな人にとってはつまらないアルバムかも。ドラマティックな展開はない。逆に『Ágætis Byrjun 』や『( )』 あたりが好きな人は、気に入ると思う。

彼らのHPは楽曲試聴のほか、AlexのGallery、さらには料理のレシピまで、コンテンツ満載。本当に仲がいいんだなぁ。

こんなウィジェットまで公開されてます。

 
サイモン&ガーファンクルの来日公演に母と行ってきた。東京ドームに集まった客層の年齢は非常に高く、平均年齢50〜60歳だったように思う。私と同様、親子で来ている姿もちらほら。私がサイモン&ガーファンクルの音楽を聴き始めたのは、母の影響だった。大学時代をアメリカで過ごした母の青春時代の隣にいたのが彼らの音楽だったのだ。彼らの音楽に出会えたきっかけを与えてくれた母へ感謝の気持ちを込めて、今回のライブチケットがとれたときに真っ先に母を誘った。

この日の公演はソールドアウトだったようで、広い広い東京ドームは超満員。観客の誘導に時間がかかったためか、20分ほど時間がおした後、客電が落ちた。スクリーンに彼ら二人の幼少時代の写真が映し出され、少年期、青年期・・・と、彼らがたどった軌跡が写真で綴られていく。そして東京ドームの写真が映し出されて今日という日までたどり着いたところで、ステージ上のスポットライトに二人の姿が浮かび上がった。私はもう、その姿だけで感動してしまった。ネクタイを締めてベストを着、教師のような格好のアーティーと、緑色のTシャツに帽子といった農夫のような格好のポール。ひょろっと細身のアーティーとずんぐり身長の低いポール。二人とも年を取ったとはいえ、昔の映像と変わらないそのバランス。私にとってはビートルズのように伝説の中で生きる人だと思っていた二人をまさか自分の眼で見ているなんて! なんだか夢の中にいるようだった。

1曲目は「Old Friend」。イントロだけで歓声が沸き起こった。先日発売されたライブ盤『LIVE 19691』から40年。このライブ盤には「あれから40年・・・ あなたは何処で何をしていましたか?」 というキャッチコピーがついていて、「いいキャッチコピーだなぁ」なんて思っていたのだけれど、まさに観客一人一人の40年間分の想いが会場を包み込んでいた。私は40年はおろか、彼らが来日したという1982年から同じ年程度しか生きていないのだけれど、割れんばかりの拍手と会場を包むその空気感から、その熱い想いは手に取るように感じ取れた。このとき、隣にいた母はどんな光景を脳裏に描いていたのだろう?

「A Hazy Shade of Winter」、「I Am A Rock」、「America」・・・・・・と代表曲が続いていく。アーティーの声は「天使の歌声」と評されたいたときと比べると若干ハスキーになって、時折高音が厳しそうなところもあったけれど、やっぱり美しい。声量はポールのほうが格段にあったし、彼のほうがまだまだ現役という感じなのだけれど。でも、やっぱりアーティーの声あってこそのサイモン&ガーファンクルで、そして彼らだけしか奏でられないハーモニーもまた健在だった。

そして彼らが来日すると知ったときからこの時を待っていた、この世の中に溢れる音楽の中で好きな曲を3曲挙げろと言われたら、迷わず挙げる大好きな1曲「Scarborough Fair」。

"Are you going to Scarborough Fair?"

アーティーの囁くような声が響く。それはまるで母親が子供の枕元で「むかしむかしあるところに・・・」と絵本を読むようなほど穏やかで優しい歌声だった。そこにハプシコードの美しいしらべが加わり、そしてポールの声が重なっていく。このまま永遠の眠りについてしまうような、天に召されるような、美しい響きだった。あまりの感動で、頬を涙がつたった。50年後? 60年後? いや、もっと先かもしれないけれど、そのとき私の傍にいてくれる人よ。私が死んだらどうかこの曲をかけて下さい。そうしたらきっと私は安やかに眠れるだろう。

その後も映画「卒業」の映像から始まった「Mrs. Robinson」、「My Little Town」とヒット曲のオンパレード。そして本編最後に演奏されたのは、「Bridge Over Troubled Water」。イントロのピアノで、この日最大の拍手が起こった。やっぱり皆、この曲を待っていたんだろうなぁ。この日のライブでは、高音を出し続けるのが辛そうなアーティーをポールがサポートするような場面が多々見られたのだけれど、この曲も1番がアーティーが、2番はポールがソロを歌い、"Sail on silvergirl, Sail on by〜"と始まる3番からは二人が一緒に歌うというアレンジだった。二人の声が重なったそのとき、あまりに美しいハーモニーに曲間にもかかわらず観客からは大拍手が起こった。

Your time has come to shine
All your dreams are on their way
See how they shine


もう何というか、空間全体が輝いてた。希望が満ち溢れていた。胸がいっぱいになった。そこから続く最後のサビパート。ここはやはり、アーティーが歌った。"Like a bridge〜"とキーが上がる部分、ここはやはり彼にしか歌えないのだ。ハスキーになっても美しく響き渡るアーティーの歌声。もっと胸がいっぱいになって、鼻水ズルズルになるほど泣けた。

アンコールで演奏されたのは、小学校の音楽の教科書にも載っていた「The Sound of Silence」、そして母親がもっとも好きな曲「The Boxer」。申し分のない選曲に、感無量だ。鳴りやまない拍手にダブルアンコールとして「Leaves That Are Green」を演奏し、最後は「Cecilia」で賑やかに2時間ほどのステージを締め括った。終始着席していることが多かった年配のお客さんも、最後はスタンディングオーベーションで彼らを見送った。

小学校の同級生だった彼らがデュオを組んだのが11歳のとき。そして初めてレコーディングをしたのが15歳のとき。その後、二人は何度もくっついたり離れたりした。中間に挟まれたソロパートでも、アーティーは声を売りにしたシンプルな曲編成のバラード、ポールは様々な国籍の音を取り入れ、楽曲としてのクォリティがロックサウンド、とまるで対照的だった。しかし、仲がいいとか悪いとか、音楽の好みが正反対だとか、そんなものを超越した絆があるからこそ彼らが作り出すハーモニーは唯一無二なのだろう。

音楽は記憶とともに生きる。いつか彼らの曲を聴きながら、彼らのライブを母と観られたこの日のことを思い出す日が来るだろう。そうやって様々な人の想いを乗せて、音楽は時代を超えて残っていくのだ。それってすごいことだ。唯一残念だったのが、今回の来日公演がホール公演という閉じられたところで行われたために、限られた人しか聴けないものだったこと。やはりこういう音楽こそ、フェスで披露されるべきものだ。もしフジロックのグリーンステージで彼らが歌っていたら、彼らを知らない若い世代もきっと足を止めていただろう。それだけの魅力が彼らの音にはある。彼らが生きているうちにもっともっと多くの人にその音に触れて欲しい。それは私の仕事において重要な役割のひとつでもあるのだと、そう強く思った。頑張らなきゃなぁ。


セットリスト
1. Old Friends/Bookends
2. A Hazy Shade of Winter
3. I Am A Rock
4. America
5. Kathy’s Song
6. Hey, Schoolgirl
7. BE-BOP-A-LULA
8. Scarborough Fair
9. Homeward Bound
10. Mrs. Robinson , including "Not Fade Away"
11. Slip Slidin' Away
12. El Condor Pasa
13. Bright Eyes (Art Solo)
14. A Heart In NewYork (Art Solo)
15. Perfect Moment 〜Now I Lay Me Down To Sleep (Art Solo)
16. The Boy In The Bubble (Paul Solo)
17. Graceland (Paul Solo)
18. Still Crazy After All These Years (Paul Solo)
19. The Only Living Boy in New York
20. My Little Town
21. Bridge Over Troubled Water

22. The Sound of Silence
23. The Boxer

24. Leaves That Are Green
25. Cecilia

同じ編成で歌われた「Bridge over Troubled Water」


そして私が大好きな曲「Scarborough Fair」
 
Live 1969Live 1969
(2009/06/24)
サイモン&ガーファンクル

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7月に来日が決まっているサイモン&ガーファンクルの1969年全米ツアー時のライブ盤。これは、買いです!

晩年は不摂生がたたってハスキーボイスになってしまったガーファンクルだけど、このときはまさに絶頂期。「これが天使の歌声と呼ばれた声か〜」とホレボレしてしまうほど美しい高音ボイス。伸びがあって、どこかはかなげな透き通った歌声はホントに天賦のものだと思う。楽器でもそうだけど、弱音で歌っても綺麗に声が響くっていうのは、なかなかに難しいこと。「サウンド・オブ・サイレンス」が小学校の音楽の教科書に載るまでの名曲になったのも、ガーファンクルの歌声あってこそだろうね。ささやくように歌っているのに、どこまでも届きそうな美しい響き。

バックバンドが小編成な分、バンドは『セントラル・パーク・コンサート』なんかに比べるとちょっと物足りない。若干荒さも目立つし。けど、それを打ち消すだけの二人の声の重なりの魅力が発揮されているのがこのアルバム。

選曲もベスト的内容で、前述の「サウンド・オブ・サイレンス」はもちろんのこと、「ボクサー」や「スカボローフェア」や「ミセス・ロビンソン」などなど、聴きどころが多くて申し分なし!何といっても聴きどころは当時まだアルバム未収録だったという「明日に架ける橋」。ガーファンクルの歌声はもはや神々しい美しさ。いたってシンプルなピアノの伴奏もまた美しい!新曲ということで、お客は静まり返って聴いているんだけど、曲が終わった瞬間、割れんばかりの拍手!!まさに歴史的名曲が生まれた瞬間!!そのときの会場の空気感が伝わって、めっちゃ鳥肌がたった。この1曲だけのためにも買う価値あり。

今度の来日公演、東京ドーム公演のチケットをとってるけれど、果たしてガーファンクルは声が出るのか!?過度に期待するとがっかりしそうなのでやめておくけれど、やっぱり楽しみなことには変わらない。席もめちゃめちゃいいしw 「スカボロー・フェア」を聴いたら泣いてしまいそうだ。好きな曲ベスト3には確実入るくらい、あの曲は大好きだ〜。曲もそうだけど、歌詞の響きが美しい。"Parsley, sage, rosemary and thyme"っていう言葉の響きが好き。「明日に架ける橋」の"Your Time has come to shine"ってところも好き。サイモン&ガーファンクルってすごく歌詞の乗せ方が美しいと思う。あ〜やっぱ楽しみ過ぎる!

Simon and Garfunkel - Bridge Over Troubled Water (Live 1969)

 
マーラー:交響曲第1番<巨人>他マーラー:交響曲第1番<巨人>他
(2009/07/15)
サイトウ・キネン・オーケストラ 小澤征爾

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正直なところ、小澤征爾は好きな指揮者じゃない。私の好きな指揮者がカルロス・クライバーって時点でなんとなくわかるだろうけれど、小澤征爾が奏でる音には華やかさが足りない。面白味がない。ウィーンフィルのニューイヤーコンサートだって、私的には全くもってつまらない演奏だった(クライバーと演目が被ってる部分が多かっただけに余計)。楽譜に忠実に振るのが彼のスタイルなんだろうけれど、そこにドラマ性みたいなものが足りない。それぞれの楽器が綺麗に鳴ってはいるんだけど、心が揺さぶられない。小澤の指揮を好きになれないのは、理屈や音楽理論的なところじゃない領域なんだよなぁ。

今回はマーラーの「巨人」。シュトラウスのように軽さや華やかさが重要な楽曲より、こういった重厚な交響曲のほうが小澤征爾は向いてるね。小澤征爾は以前にボストン交響楽団と「巨人」の録音を遺しているけれど、今回のサイトウ・キネン・オーケストラとの演奏もなかなかの出来。1楽章の後半の盛り上がりはやっぱりちょっと物足りなかったけれど。「もっと歌っていいのに」と思う事が多々。けど、後半、4楽章からの盛り上げは素晴らしかった!

何気にクラシックのレビューは初か。なかなかサンプルが回ってこないんだよね…。特に若いエディター(周りに比べて、ね)ってだけでクラシック聴かないと思われるからなぁ。これまでいくつかクラシックの特集組んできて、よーやく認めてもらえるようになったのか、少しずつサンプルが回ってくるようになったけれど…。
 
ルナティック・アサイラム(初回生産限定盤)ルナティック・アサイラム(初回生産限定盤)
(2009/06/03)
カサビアン

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うわ〜!いいアルバム作ったよ、カサビアン!なんつーか、ロッキンオンやスヌーザー愛読者がこぞって絶賛しちゃうようなロックっつーか、いかにも万人受けするようなスタンスがなんかいけすかない(←死語)感じでそこまで好きじゃなかったんだけど、このアルバム聴いて「ん〜やっぱ私も好きかもカサビアン!」とあっさり寝返った私です。

万人受けしそうなポップさは相変わらず持ち合わせているんだけど、うまい具合に渋みが出た。サイケデリック+オールドスクール、というか。このサイケデリック感は、いい時期のPrimal ScreamやKula Shakerにも通ずる。こう、陰な渦に巻き込まれる感じ。なんでも、アルバム名は実在した精神病院から取ったとか。リードトラック"Fast Fuse"なんて、お酒飲んでぐでんぐでんのときに聴いて、さらにわけわかんなりながら踊りたい。まぁ1stの勢いや、2ndのスタジアムロック満載なキャッチーさを求める人には、つまらんアルバムかもしれないけど。根暗な私的には、断然このアルバムのほうが好きだ。"Club Foot"のあまりの成功っぷりに、「こいつら一発屋になるかも」と思ってたけれど、撤回。サマソニでもいいライブをしそう。

しかしこのジャケ写はどうかと思う。

Kasabian Fast Fuse Live

 
HOCUS POCUS(通常盤)HOCUS POCUS(通常盤)
(2009/06/24)
木村カエラ

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んんんんんんんんんんー。カエラってなんでこう“惜しい”んだろか。制作側の問題だと思うけれど、個性を確立しきれていないというか、楽曲ごとにやりたい路線がバラバラで定まらないというか…。なんつーか、圧倒的な「KAELAワールド」を確立できてない。そこにYUKIや林檎との決定的な差があるんだよね。このアルバムもどうにも残らないというか、どこを売りにすればいいかわからない印象。何度か聴いたけれど、シングル曲以外、残らない。やっぱ私は3rdアルバムが好きだなぁ。本人のビジュアルは前から大好きなだけに、本当にもったいない。

やっぱ声が弱いよな〜カエラ。声量ないし、声自体に個性もない。だからアイドルが歌ってる感が抜けないのかなぁ。「TREE CLIMBERS」や「Yellow」みたいな曲のほうが、本人のキーやキャラに合ってると思うんだけどねぇ。このアルバムはひたすらポップな感じだから、余計ボーカリストとしての弱さが出ちゃってるような。楽曲ごと、アルバムごとに器用にキャラを使い分けられるほど、ミュージシャンとしての資質は感じないんだよね、ぶっちゃけ。たとえば昨日ドリカムのライブを見てきたわけだけど、好き嫌いは抜きにして、やっぱりボーカリストとしての存在感があるんだよなぁ、吉田美和は。特別好きじゃないけれど、ビジュアルコンセプト含め、揺るがない存在感があるんだよなぁ、YUKIは。そういう個性ある声を持ち合わせていない女の子をデジタル処理という手を使い、人形のような洋服と振り付けでアイドルに仕立て上げたのがperfumeなんだろうな。

ちなみにゼクシィのCM曲「Butterfly」がファンの間では超名曲!と騒がれているわけですが。まぁ日本人が好きそうなメロディライン。そんな名曲か…!?どこかで聴いたことありそうな旋律。まぁ日本のマーケットはわかりやすいものが売れるので、売れるのはわかる。けど、カエラの代表曲ががこれになるとしたら、なんだかなぁっていうのが、saku saku時代からのファンとしての想いです。こんな乙女系のカエラで売ってくのは本人のキャラ的に惜しい。このアルバム収録曲では唯一「Banzai」が私が求めるカエラ像に近くて好き。まぁシングル曲ですが。

あぁもうひたすら辛口です。が、これもまたカエラ本人のビジュアルとキャラが大好きだからで。本当にもったいないの一言。簡単に埋もれてほしくないわけです。

まぁとりあえず、買うならPV収録のDVD付き限定盤を。

 
三文ゴシップ三文ゴシップ
(2009/06/24)
椎名林檎

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林檎嬢の久々のソロ名義では6年ぶりとなるニューアルバム、個人的には大好きだ!1stの歌謡曲ロックと斉藤ネコとのアルバムが好き、という人には刺さるのではないかと。 斉藤ネコやSoil & Pimp Sessionsが参加してるのもあって、歌謡ジャズ色が強いアルバム。2nd『勝訴ストリップ』のロックな林檎を期待すると肩透かし。でも、3rd『加爾基 精液 栗ノ花』ほどのの暗さはないから、すごく聴きやすい。Welcome back 林檎嬢!!

「無罪モラトリアム」をリリースした頃、林檎嬢は10代。それから酸いも甘いも、出産も離婚も経験して、ミュージシャンとしての地位を確率して、いろんなミュージシャンとのコネクションもできて、そしてたどりついた境地がここ、といった感じのアルバム。「内部衝動だけで音楽をやってた10代の頃の私とは違うのよ」といったプライドと余裕みたいなものを感じる。かといって方に力が入り過ぎていないところがまたいい!

ライブDVD「Ringo EXPO 08」を観たとき、そのあまりに作りこまれた世界観に「林檎もユーミンみたいになってきちゃったなぁ」なんて思ったんだけれど、今回のアルバムではいい意味でやりたいことやってる感じがする。M2「労働者」を聴いたときに思わずニヤリとしてしまったよ。「丸の内サディスティック」はやっぱオリジナルのほうがいいけどね。

なかなか無理な願いだけれど、小さなライブハウスでソイルと対バン、なんてそんな林檎を観たいな。
あ、あと何よりアー写がいいね。

ringo_photo6.jpg
 
ASCENDEAD MASTER(通常盤)ASCENDEAD MASTER(通常盤)
(2009/06/24)
Versailles

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新世代ヴィジュアル系バンドの中では、このVersaillesを推したい!GLAYやラルク以降、ヴィジュアル系は結構ポップな楽曲を歌ってきた気がするのだけど、VersaillesはHR/HM系。ひたすらバスドラがドコドコいってる感じも、曲間でツインギターがハモる感じも、時折ピアノが入る感じも、初期Xを彷彿とさせる。ボーカルの歌い方とヴィジュアルコンセプトはマリス・ミゼルっぽいかな。ゴシック・メタルだね。

ギターのHIZAKIってのがマリスでいうところのMANAみたいな女装をしてるんだけど、とにかくバカテク。キャラ的にもいい味出してます。欲を言えばボーカルがもっと個性的or声量があったらなぁと思うんだよなぁ。イマイチパンチが足りない。そう考えるとあごメン……もとい、TOSHIの全盛期ってのはバンドのボーカルとして魅力的。RYUICHIこと河村隆一も声量あるし、なにげに歌上手いしね。なぜかソロになると気持ち悪くなってしまうのだけど…。

とにかくもXやマリスミゼルを通ってきた世代が組んだ新しいヴィジュアル系バンドとして、すごく期待できる。どことなくゲーム音楽っぽいメロディ進行も日本人受けしそう。ここ最近、ヴィジュアル系といってもホストみたいな格好で、本人たちは「俺たちはヴィジュアル系じゃない」なんて格好つけちゃったりしてる感じのバンドが多かったんで、ガチガチのコンセプト作りでどストレートに「ヴィジュアル系」を貫いて、かつテクも備えてるところが素晴らしい。Siam Shadeとかはテクはあっても、厳密に「ヴィジュアル系」かというとまた違うしね。

とりあえず、一度はライブ観に行ってみます。ヴィジュアル系の真価が問われるのはライブだ。この間、筋少と対バンだったのになぁ。予定が重なって行けなかったんだよね、残念。

Versailles - The Revenant Choir


ちなみに良かった頃のXの映像。